ハイロウズの『岡本君』という曲。
夏が近くなったと感じるこの時期に聴きたくなる曲だ。
マーシーの子供時代の体験をもとに作られた曲だそう。
ハイロウズの中でも際立って暗いメロディーで取っ付き難い曲ではある。
岡本君 君がいない 夏はまるでぬけがらのようだ
昨年、僕も学生時代の友人を一人亡くした。
まだ30歳という若さで亡くなった彼とは、高校を卒業して以来一度も会っていなかった。
だから、そこまで深い仲だったとも言えないのかもしれないけれど、それでも高校時代は一緒にお昼を食べて、放課後は駅まで一緒に帰ったりしていたのだ。
いつか久しぶりに会って、高校時代の話で盛り上がるなんてことを想像していた。
だけど、その「いつか」はもう実現不可能なものになってしまった。
岡本君 本当のお別れだ またねじゃない 本当のさよならだ
彼の葬儀は6月の酷く暑い日に、彼と僕が通っていた高校の近くにある葬儀場だった。
ああいう時、何故か周囲の物が色濃く目に映るのは僕だけなんだろうか?
真っ青な空と、異様に白い入道雲。
前日に慌てて買った僕の喪服は周りの人よりちょっと薄い黒。
全ての物が普段よりも、はっきりくっきりと目に飛び込んできたのを強く覚えている。
むしろそれ以外のことは覚えていなくて、共通の友人と何を話したかなんて覚えていない。
岡本君 また夏が来た 去年よりも暑くなりそうだ
今年もまた暑い夏になりそうだね。
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