あらすじ
映画は、ある事件によって親友を亡くした女性の復讐物語。
30歳を目前にしたキャシー(キャリー・マリガン)は、ある事件によって医大を中退し、今やカフェの店員として平凡な毎日を送っている。その一方、夜ごとバーで泥酔したフリをして、お持ち帰りオトコたちに裁きを下していた。ある日、大学時代のクラスメートで現在は小児科医となったライアン(ボー・バーナム)がカフェを訪れる。この偶然の再会こそが、キャシーに恋ごころを目覚めさせ、同時に地獄のような悪夢へと連れ戻すことになる……。
映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』公式サイト https://pyw-movie.com/
ネタバレ
ポップな感じで展開していくから、スカッとするクライマックスを期待していたけど、願いは叶わず。
多分、ああいう終わり方にしたのは、親友が性被害にあって、自殺してしまった時点でキャシーの心も死んでしまっていたってことなんだろう。
主犯の男が帰国し結婚すると知った時点でキャシーは復讐のために自身に唯一残った生身の身体も失って構わないと思っていたに違いない。親友を死においやった男への復讐のためなら。
ただ、キャシーの復讐相手は男性だけでは無く、「当時の事件を見て一緒に笑っていた女の同級生」、「男子生徒をかばった女性学長」など、
同じ女性もターゲットとなっていることから「男性vs女性」のような単純な対立構造ではないことがしっかり描かれている。
映画のラストにキャシーが予約送信したメールの文面、
「終わったと思った?これからよ」
確か、こんな感じの内容だったけど、これって映画を観た観客や社会全体へ向けられたメッセージなんだと思えた。
日常的に世の中の男性社会に怒りを感じている女性たちからの。
感想
観客は一人で観に来ている人が多く、男女比は4:6ぐらいで女性がやや多めだった。
映画を観終わった後、自分が男性であることに物凄い居心地の悪さを感じた。
多分、僕以外の男性客も同じようなバツの悪さを感じながら劇場を後にしたと思う。