どうも、だいちーです。
今回は先日読み終えた谷口貴彦さんのザ・コーチシリーズ第2弾
『神様からのギフト ザ・コーチ2』
がとてもわかりやすくてタメになったので、第2弾となる本書も手に取って読んでみたので記事にしました。
第一弾の「ザ・コーチ」は目標設定に関する内容の本でしたが、本書はリーダーやマネージャーに必要な「リーダーシップ」や「チームのマネジメント」といった技術と「人間関係における自分自身の在り方」に関する内容を前作同様にストーリー形式でわかりやすく学べる内容となっています。
本書を読んで印象に残った点を記事にしました。
- 「NO」と言えずに頑張りすぎてしまう人
- 周囲に気を遣いすぎてしまう人
- 自分に自信がなく「すみません」が口癖の人
- とにかく人付き合いが苦手で、いつも悩んでいる人
目次
あらすじ
食品メーカー勤務、入社20年目、夫とふたりの子ども。
「仕事」と「家庭」のはざまであわただしく過ぎて行くだけの日々。
そんな主人公の和美に、思わぬ「事件」が──。Amazon商品説明より引用
今作の主人公は「岡本和美」40代女性。食品メーカー勤務で、夫と2人の子供を持つ、どこにでもいるような平凡な「働くお母さん」です。
プロジェクトリーダーに任命されますが、チームはバラバラに、そして家庭でも旦那や子供とのすれ違い・・・
そんなときにワラにもすがる思いで申し込みをした自主参加の研修が岡本和美の未来を変えることになります。
そのコーチングの講師が前作『ザ・コーチ 最高の自分に出会える「目標の達人ノート」』の主人公である星野雅彦です。(こういう前作の主人公が脇役的な感じで登場する展開大好きですw)
星野とのセッションを通して和美は人間関係が自分の内面を映した鏡であることを学んでいきます。
前半部分の仕事も家庭も思うように行かない描写に少し胸が締め付けられる思いで読み入ってしまいました。(^_^;)
普段の人間関係で「つい自分が我慢をしすぎてしまう人」や「周囲に気を遣いすぎてしまう人」にとっては『救いになる1冊』だと思いました。
自分自身を受け入れることで相手から受け入れられる
相手が自分に見せる態度は、自分の内面を映す鏡
自分と相手との関係は鏡の関係にあります。
自分自身の考え方が相手の考え方だと勝手に解釈してしまい、それが言動になって表れるのです。
僕は小学生の頃、苦手な友達がいました。
身体が大きく少し乱暴な正確のK君がなんとなく苦手でした。
自分が苦手だと感じているから、それがK君にも伝わったのでしょう。
K君も僕のことを避けていたようでした。
今思えば、僕がK君を「苦手な人」だと決めつけ、それが態度や表情など、ちょっとした言動に表れていて、K君がそれを感じ取り、お互いに「何となく苦手な相手」の関係が成り立ったのです。
つまり、「K君が苦手」という僕の内面が、鏡のようにK君にも反映され、「お互いに苦手」という現実が出来上がったのだと思います。
人に対する2つの異なる見方
僕とK君との関係のように自分の内面(考え方)は他人との関係に影響を与えます。
人に対する見方で相手に与える影響はプラスにもマイナスにもなります。
- プラス ⇒「人は存在そのものに価値がある」
- マイナス ⇒「人は存在そのものより、どんな結果を出したかに価値がある」
僕は、ほとんどの生活の場面で後者のマイナスの見方をしていることに気付かされました。
本書では、チームの関係性でこれら2つの見方について説明しています。
【人は存在そのものに価値がある】という見方があります。この逆は、【人は存在そのものより、どんな結果を出したかに価値がある】という見方です。リーダー や チーム に後者の考え方があると、人はいつもほかの人の評価を気にして生きていかなくてはなりません。失敗を恐れて挑戦できなくなる環境にもなります。さらに、自分の結果に繋がらない ような、他人に対する援助はしないといった習慣を作り出すことにもなります。お互いに活かし合い、それぞれの力が発揮されるチームでは、お互いの存在そのものに価値がある、人 はそれぞれ違うからチームとして成果を出せる、という関係性ができあがっています。
谷口 貴彦. ザ・コーチ2 ― 神様からのギフト (Kindle の位置No.480-486). プレジデント社. Kindle 版.
相手のすべてに関心を持ち、それを態度や言葉で示す
本書で講師を務めている星野はマザー・テレサの言葉を引用して、愛の反対語は無関心であるとし、愛の同義語は相手に心から関心を持つことだと述べています。
- 「こんなことを言ったら嫌われるのでは?」
- 「なぜあの人はいつもああなのだろう」
- 「自分はいつもしっかりしていないといけないと感じる」
こういった考えは自分にばかり関心が向きすぎているのかもしれないと感じました。
もっと相手に関心を持つことで人付き合いは結果的に自分にとっても心地良いものになるような気がしました。
自分自身の内面にある3つの要素とバランス
本書では「自分が自分自身と関わる内部要因のバランス」としてライフバランスピラミッドを紹介しています。
3段のピラミッドがあり、下から【自己受容】【自己信頼】【自己尊重】と上に積み重なっていきます。
「このライフバランスピラミッドのバランスが崩れていると仕事でもプライベートでも幸福を感じることは難しい」と僕は解釈しました。
自己受容とは
ピラミッドの一番下にあり、土台となっているこの【自己受容】が満たされていないと、その上の【自己信頼】と【自己尊重】を満たすことが出来ない。とても重要な土台です。
自己受容とは、あるがままに自分のすべてを受け入れるということです。それは、自分の特性や感情、性格、さらには体の特徴などもです。もし自分はダメだと思う感情があったら、自分をダメだと思っている自分も受け入れるのです。悩んだり苦しんだりしている自分がいるなら、それも受け入れる。未熟な自分、不完全な自分、素敵な自分、魅力的な自分、汚い自分、きれいな自分、人との違い、誇らしい自分、とにかく自分自身をすべてです。
谷口 貴彦. ザ・コーチ2 ― 神様からのギフト (Kindle の位置No.940-944). プレジデント社. Kindle 版.
自己信頼とは
ピラミッドの2段目である【自己信頼】とは、つまり、自信です。
「自信がない」と口にすることは「自分自身の才能や価値を信じていない」という意味になり、そのように自己を卑下していると他人からの同情は集められても信頼はされません。
これからは「自信がない」という言葉はなるべく使わないようにしようと感じました。
自己信頼とは、自分で自分を高く評価して、叶えたいことや成し得たいことは自分でできると、自分に任せる気持ちということになります。まだまだ無限の可能性や能力があると、自分を信じる力です。
谷口 貴彦. ザ・コーチ2 ― 神様からのギフト (Kindle の位置No.958-960). プレジデント社. Kindle 版.
自己尊重とは
自分で自分を守り尊ぶということです。たとえば、相手が自分を傷つける言葉を言ったら、『その言葉で私は傷つきました。だから私にはその言葉を言わないでください』と自分を守るために相手に要望したり、自分の価値観に沿わないことをし続けるのをやめたり、人からのある一定以上の要求に対してNOと言ったりして、自分の大切にしているものを守るといったことです。
谷口 貴彦. ザ・コーチ2 ― 神様からのギフト (Kindle の位置No.976-979). プレジデント社. Kindle 版.
相手から頼まれたことを断れずに引き受けてしまうという人はこの【自己尊重】が足りないようです。
僕も、どちらかといえば人に対して「NO」を言うことが苦手な方なので、耳が痛いところですw
他にも、自分をいたわる行為、「自分にご褒美をあげる」「自分を休ませる」「自分の体が喜ぶ食事を摂る」「充分な睡眠をとる」ことなどで自分を大切にすることが大事です。
ライフバランスピラミッドを整える
自己受容を高める
自己受容を高める行動として
- 自分の強みと弱み
- 自分の長所と短所
- 自分の好きなところと嫌いなところ
- 自分の考え方・物事の捉え方
- 信じていること
- 性格
- 後悔していること
- 誇りに思っていること
- 本当はやりたかったこと
- 本当はやりたくないのに我慢していること
- 言いたいのに言わないでいること
などなど、とにかくどんなことでも良いので「自分はどんな人間なのか」を洗いざらい書き出すこと。
さらに「これまで成し遂げたこと」「できなかったことができるようになったこと」も含めて合計100個書き出すと良いです。(かなり大変ですw)
自分や他人を裁くことをやめる
これまでの人生で許せなかったことや、我慢してきたことに心を奪われて、裁こうとすることに意識が囚われると自分のエネルギーを正しいことに注げません。
「子供のころ親から十分な愛情を受けなかった」とか、「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから!」といった兄弟間での不公平感など。
また、自分の容姿や性格を嫌って怒りを感じることも裁くということにあたるそうです。
この、「何かを裁くこと」や恨む感情をコントロールする方法を星野は以下のように話しています。
まず許せない気持ちを抱いている人の名前を挙げて、その人のどんなことを恨んでいるのか、全部書き出してください。その人に対する文句も具体的に書いてください。そして、許せないと思った時にどんな気持ちだったかを、感情を表す言葉で書いてください。たとえば、『すごく寂しかった』とか、『すごく苦しかった』とか、『辛かった』『悔しかった』とかです。そして、それを手紙にして封をしたら、投函せずに破り捨ててください
谷口 貴彦. ザ・コーチ2 ― 神様からのギフト
次に、その許せない人を思い出して、こじつけでもいいので、その人がいたことでよかったことを一つでもいいので書いてください。そして、そのことを手紙にして投函するか、電話で伝えてください。最後は『ありがとう』と感謝の言葉で終わってください。
谷口 貴彦. ザ・コーチ2 ― 神様からのギフト
自己尊重力を高める
自尊心を高く保つために、自分や外部に対して行動する力を「セルフエスティーム」といいます。
この逆が、「自己卑下」であり、自分で自分のことを
「自分はたいしたことない人間だ・・・」
とか
「自分なんてどうせ・・・」
といった、考え方です。そして、この自己卑下の思考が癖になっている人は他人に対しても
「自分を卑下していいですよー」と言っているようなものなのです。
つまり、他人からひどい扱いをされるという人は、「まず自分が自己卑下をしているから他人も同じことをしているだけ」ということになります。
自分が自分を尊い存在だと認めることが大切です。以下がセルフエスティームを高める方法です。
- 相手にしてほしいことを、具体的に声に出して要望する
- 相手からの要望に対して「YES」と「NO」の基準を決めて決断する
- 自分の頑張っているところを人に褒めてもらう
- 価値観や目的に沿わない行動を手放す
- 純粋でないものや、本物でないものを遠ざける
- 自分を繕ったり、違う人を演じるのをやめる
- 自分が感じたままを素直に打ち明ける
- 自分の口から出る言葉を、いい方に操る
- 聞きたくないことを言う人と距離を置く
- 苦手なことは人に頼む。そして感謝する
- 身の回りを整理整頓して、シンプルにする
- 上質なものを身に着ける
- 自分より基準の高い人と一緒にいる
- 自分の成長のために、お金と時間を投資する
- 自分の欠点を埋めるより、強みと長所を伸ばす
- 他人との比較をやめ、自分の成長に目を向ける
- 必要以上に謙遜しない
- 自分の心が喜ぶご褒美を自分に与える
- 自分と対話する時間を持つ
- 大切なもののための時間を、ほかの予定と入れ替えない
谷口 貴彦. ザ・コーチ2 ― 神様からのギフト
まとめ
- 相手が自分に見せる態度は、自分の内面を映す鏡だと知り、自分自身も他人もあるがままに受け入れる
- 【自己受容】【自己信頼】【自己尊重】の3つのバランスを整える
- 「自分はどんな人間なのか」を洗いざらい書き出して【自己受容を高める】
- 自分や他人を裁くことに囚われず、前向きな行動や思考にエネルギーを注ぐ
- 自分自身を尊重する言動を習慣付ける
本作は「ザ・コーチ」は全3作品あるシリーズの第2作目です。
他2作品についても読んだ感想を記事にまとめたので良かったらそちらも読んでみて下さい。
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