朝井リョウの「正欲」を読んで、また少し生きづらさを抱えてしまったのではないか。

朝井リョウの新刊が出た!タイトルは「正欲」、「正しい欲?どういう意味だろう」と気になりこの本を手に取った。


ざっくり言うと、世の中には特殊な対象物に性的な興奮を覚える人々が存在する。いわゆる「フェティシズム」だ。

本書で描かれているのは少数派のフェティシズムよりも更に少数のフェティシズムを持つ人々の「自分は人とは違うんだ」という葛藤、絶望、諦めである。

昨今、世間で謳われる「多様性、ダイバーシティ」。マイノリティへの理解という一見非の打ちどころのない論調だが、受け入れられ始めているのはマイノリティ内のマジョリティな部類である(LGBTQなど)。

多様性のある社会からも、こぼれ落ちてしまうマイノリティはどうしたら良いのか?

マイノリティ当事者の苦悩が痛いほど伝わってくる。

それと同時に、世の中に生きるすべての人がマイノリティであることに気付く。

誰もが、「自分は他者から理解されない」と感じた経験があるはずだから。

 

普段、僕は「多様性」という言葉に対して無意識に、ポジティブな意味として受け止めていた。

「多様性を認める」とか、「多様性のある社会」といった言葉に対して明るく健全な、イメージしか持ち合わせていなかった。

 

正直、朝井リョウの小説を読むたびに、読む前よりも「少し生きづらくなってしまった」と感じている。

でも、読書以前の無関心で何も考えていなかった自分よりはまだマシだと思える。

朝井リョウの新刊が出たらきっと、また書店で手に取ってしまうだろう。

ABOUT ME
だいちー
だいちー
田舎住みの読書好き人間。麻雀・映画・ボードゲーム・THE BLUE HEARTS/THE HIGH-LOWS/ザ・クロマニヨンズ好き。 21歳から27歳までをブラック企業で勤め「何かが間違っている」と感じてしまい、退職。フリーターをしながら国家資格キャリアコンサルタントを取り、現在はキャリア支援の仕事に就いています。 このブログでは趣味である読書から学んだことを中心に書いていきたいと思っています。 宜しくお願いします(^^)