どうも、だいちーです。
僕は仕事が対人支援なので今回コーチングに関する本を読んでみました。
コーチングに関してズブの素人なので、まずは入門的な本から読みたかったので、マンガが読みやすいと思い、手に取ってみました。
今回は『マンガでやさしくわかるコーチング』を読んで印象に残った点を記事にしました。
コーチングとは?

もともとコーチングの「コーチ」とは「馬車(coach)」から来ており、
「馬車のように行きたい場所に連れていく」という意味が込められ、アメリカを中心に広がりました。
コーチというと、野球やサッカーのようにスポーツの世界において選手をサポートするイメージが一般的です。
しかし、近年では日本においてもビジネスや日常生活での目標達成のためにコーチングを受けることが珍しいことではなくなりました。
コーチングをする人(コーチ)はコーチングを受ける人(クライアント)に、
・新しい気づきをもたらす
・視点を増やす
・考え方や行動の選択肢を増やす
・目標達成に必要な行動を促進する
ための効果的な対話を作り出します。ここで重要なのは、コーチがこれらを先導したり強制したりするのではなく、相手が主体性を持ちながらそれを実現するところにあります。そのため、コーチングでは、基本的に「教える」「アドバイスする」ことはしません。その代わりに、「問いかけて聞く」という対話を通して、相手自身から様々な考え方や行動の選択肢を引き出します。
コーチ・エィ アカデミア
https://coachacademia.com/coaching/
コーチングでは「答え」について、「外から与えられた答えは情報」として、「自分の内にある答えを納得感」として位置付けており、 後者の自分の納得感を重視しています。
コーチングでは両者が結び付くことで「その人自身の答え」になると考えるとともに「答えを創り出す」ための基本としています。このようにコーチングは「答えはその人の中にある」という原則のもと、 相手が状況に応じて自ら考え、行動した実感から学ぶことを支援し、 相手が本来持っている力や可能性を最大限に発揮できるようサポートするための コミュニケーション技術なのです。
一般社団法人日本コーチ連盟
https://www.coachfederation.jp/ca/coaching/
本書は、数あるコーチングの手法の中から広く普及している「コーアクティブ・コーチング」と言われる手法を取り上げている本です。
コーアクティブ・コーチングとは
コーアクティブ・コーチングとは
コーアクティブ=協働的
という意味で、クライアントとコーチが対等な立場で、クライアントが心から望む人生を送れるようにお互いに力を合わせるという点が特徴であるようです。
そして、コーアクティブ・コーチングの礎として4つのスタンスが挙げられています。
- 人はもともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である
- 今この瞬間から創る
- その人すべてに焦点をあてる
- 本質的な変化を呼び起こす
ここでは詳しくは説明しませんが、コーアクティブ・コーチングはこの4つを礎としてクライアントに関わっていきます。
3つのレベルで相手の話を聴く(傾聴する)
本書の中で特に印象的だったのが、「3つのレベルで相手の話を聴くこと」についてでした。
話の聴き方、いわゆる「傾聴スキル」はビジネスの場面だけでなく、家族や友人間など日常生活のあらゆる場面で効果を発揮するコミュニケーションの基本です。
レベル1.内的傾聴
これはレベル1での話の聴き方です。
相手の話を聴きながらも意識は自分に向いている状態がこの聴き方となります。
僕たちの普段の会話は無意識に、このレベル1の聴き方になってしまっています。
例えば、
相手の話を聴きながら
- 「話長いなー」
- 「こう聞かれたらこう答えよう」
- 「今日の晩御飯なににしようかなー」
みたいな、相手の話に集中せず、自分の心のなかで会話をしちゃっている状態ですね。
このレベル1での聴き方をしていると、相手は何となく
「自分の話がちゃんと聴いてもらえていない」
といった感覚を抱く可能性があります。
コーチやカウンセラーが内的傾聴で会話をしてしまうと、クライアントとの信頼関係が築けずセッションが失敗してしまうかもしれません。
しかし、この内的傾聴はクライアントの聴き方としては必要なもののようです。
クライアントが自身の自分の気持ちや、考えに集中することになるので気づきが得られるからです。
レベル2.集中的傾聴
レベル2となる集中的傾聴では、すべての神経が相手に集中している状態で相手の話を聴いている状態です。
そのため、このレベルで話を聴いていると相手の「表情」や「声のトーン」などから相手の感情を読み取ることが出来ます。
例えば
暗い表情で「転職をしたい」と話す相手に対して
「転職したいとは言っていますが、表情が暗いように感じます」
など相手も気づいていないような違和感を鏡のように返して、相手に本当の気づきを与えることができます。
レベル3.全方位的傾聴
これは、話をしている相手だけでなく周囲360°全方位に意識を向けながら話を聴いている状態です。
相手から一歩ひいてぼんやりと相手とその周囲に意識を向けるような感覚です。
5感をフルに使ってその空間の情報を敏感に受け取るようなイメージです。
「空気を読む」といった言葉で表現できる状態です。
このレベル3での聴き方なら、相手の言葉とその場の「空気」の矛盾にも気づくことができて、それを相手に質問することが出来ます。
ここでポイントとなるのは感じ取った「違和感」や「矛盾」をあえて積極的に口に出して相手に伝えることです。
笑いながら話している相手の目が笑っていないように感じたら
「笑っているけど嬉しくなさそうだよ」とか、やんわりと感じ取ったことを伝えてみましょう。
まとめ
- コーチングとは、目標達成のための支援
- コーアクティブ・コーチングとは、コーチとクライアントが対等な立場で目標達成のために力を合わせる手法
- 話の聴き方には3つのレベルがある
- レベル1.内的傾聴では、相手の話より自分の内面で起こる対話に意識が向いている
- レベル2.集中的傾聴では、ちゃんと相手に意識が向いていて表情や声のトーンから相手の感情が読み取れる
- レベル3.全方位的傾聴では、相手を含むその場全体に意識が向いている状態で「空気を読む」ように相手の言動の矛盾や違和感に気付いて、それを相手に返して気づきを促せることができる