【無料で読めちゃう名作!】太宰治『女生徒』の、あらすじ・感想・名言

女生徒

どうも、だいちーです。

太宰治の『女生徒』を読んだ感想を記事にしました。

 

実はこの作品なんと、Amazonのkindleサービスを利用すれば無料で読めます!

いや、本作に限らず有名な文学作品の多くがkindleでなら無料で読めちゃいます!

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Kindle Paperwhiteなどの電子書籍リーダーで読む方法もありますが、専用アプリ(無料)をダウンロードすればパソコンやスマホでもすぐに無料で読むことが出来ます。



 

『女生徒』あらすじ

父を亡くし母親と2人で暮らす女学生の、起床から就寝までの一日をモノローグ形式で綴った短編小説。

現実と空想、嫌悪と愛好、諦観と執着、意地悪と親切、子どもと大人・・・

相反する感情や態度を行き来する少女の、思春期特有の葛藤や心情の起伏を中心に描かれた短編小説。

 

感想

ある種、思春期における世間や身近な大人への潔癖さ。

自身の醜い部分への落胆とか、それでも現実として折り合いをつけようとする姿がとても眩しく見えちゃって、好きなんだよなぁこういうの。

この手の思春期の葛藤をテーマにした作品で、僕が読んだ中で似ているなと思ったのは、

『桐島、部活やめるってよ』


 

『ライ麦畑でつかまえて』


 

あたりかな。

どちらもメチャクチャ好きな小説なので、こういうジャンルが僕のツボなんだと再認識できた。

 

以下、印象に残っている名言を引用しながら感想を述べていきます。

 

『女生徒』の名言

感受性の処理

結局は、私ひまなもんだから、生活の苦労がないもんだから、毎日、幾百、幾千の見たり聞いたりの感受性の処理が出来なくなって、ポカンとしているうちに、そいつらが、お化けみたいな顔になってポカポカ浮いて来るのではないのかしら。

 

太宰治. 女生徒 (Kindleの位置No.95-97). 青空文庫. Kindle版.

 

毎日いろんな情報に触れて、それに対する自分の感情が膨大に生まれては無駄に死んでいくイメージを僕も持ったことがある。

それを「お化けみたいな顔になってポカポカ浮いて来る」という表現が面白い。

 

どれが本当の自分だかわからない

ほんとうに私は、どれが本当の自分だかわからない。

読む本がなくなって、真似するお手本がなんにも見つからなくなった時には、私は、いったいどうするだろう。

 

太宰治. 女生徒 (Kindleの位置No.149-151). 青空文庫. Kindle版.

 

こういう自分の存在とかアイデンティティに対する不安定感は僕にも昔から常にあった。

しかし、それが30歳過ぎても悩み続けてるとは思ってなかったよ^^;

 

自分のままで生きるのは、おっかない

だんだん大きくなるにつれて、私は、おっかなびっくりになってしまった。

洋服いちまい作るのにも、人々の思惑を考えるようになってしまった。

自分の個性みたいなものを、本当は、こっそり愛しているのだけれども、愛して行きたいとは思うのだけど、それをはっきり自分のものとして体現するのは、おっかないのだ。

人々が、よいと思う娘になろうといつも思う。

 

太宰治. 女生徒 (Kindleの位置No.202-205). 青空文庫. Kindle版.

 

作中で一番共感できてしまった一節。

成長するにつれて過度に人目を気にするようになり、行動や選択の基準を他人の思惑に合わせて生きてきた自分の人生にピタリと重なってしまった。

あーあ。

 

純粋の美しさは、いつも無意味で、無道徳

美しさに、内容なんてあってたまるものか。

純粋の美しさは、いつも無意味で、無道徳だ。

 

太宰治. 女生徒 (Kindleの位置No.445). 青空文庫. Kindle版.

 

「ドブネズミみたいに美しくなりたい」と歌ったブルーハーツ好きの自分としては、「美しさ」に関して一家言あるので、読んでいて気に入った一節。

 

自分を諦めた時、新たな自分が生まれる

自分のぶんを、はっきり知ってあきらめたときに、はじめて、平静な新しい自分が生れて来るのかも知れない、と嬉しく思った。

 

太宰治. 女生徒 (Kindleの位置No.621-622). 青空文庫. Kindle版.

 

自分の限界を知ってこそ、新しい自分に気付けるってことかな。

今の自分を客観的に評価することってすごく難しいけど大切だよね。

 

 

きっと、誰かが間違っている

私たちは、決して刹那主義ではないけれども、あんまり遠くの山を指さして、あそこまで行けば見はらしがいい、と、それは、きっとその通りで、みじんも噓のないことは、わかっているのだけれど、現在こんな烈しい腹痛を起しているのに、その腹痛に対しては、見て見ぬふりをして、ただ、さあさあ、もう少しのがまんだ、あの山の山頂まで行けば、しめたものだ、とただ、そのことばかり教えている。

きっと、誰かが間違っている。

わるいのは、あなただ。

 

太宰治. 女生徒 (Kindleの位置No.656-661). 青空文庫. Kindle版.

 

しんどい状況にある人に対して、正論めいたアドバイスや励ましは実際役に立たないどころか相手を傷つける恐れもあるよなー。

自分も気が付かないうちにやってしまいそう。

肝に銘じなければ。

 

幸福は一夜おくれて来る

幸福は一夜おくれて来る。

ぼんやり、そんな言葉を思い出す。

幸福を待って待って、とうとう堪え切れずに家を飛び出してしまって、そのあくる日に、素晴らしい幸福の知らせが、捨てた家を訪れたが、もうおそかった。

幸福は一夜おくれて来る。幸福は、――

 

太宰治. 女生徒 (Kindleの位置No.670-672). 青空文庫. Kindle版.

 

最後の「幸福は、――」には何が続くんだろう?

「待ち続けた者にしか訪れない。」?

それとも、もう一度「一夜おくれて来る。」とか?

 

あ、わかった!

「飛び出した家の中にずっと前からすでに転がっていた。」

なんてどうかな?

 

まとめ

僕個人的には、太宰治の代表作『人間失格』よりも共感ポイント多めで好きかも。

それはそうと、30歳過ぎた今でも少女の葛藤に共感してしまう僕は、

「精神年齢が思春期の頃で止まってしまっているのかも知れない」

と、読み終えて若干の恐怖を覚えたことは気にしないでおこうw

 

本作に限らず太宰治、夏目漱石、芥川龍之介といった文豪の作品がkindleでなら無料で読めるので興味のある方はぜひ読んでみて下さい!


 

 

 

ABOUT ME
だいちー
だいちー
田舎住みの読書好き人間。麻雀・映画・ボードゲーム・THE BLUE HEARTS/THE HIGH-LOWS/ザ・クロマニヨンズ好き。 21歳から27歳までをブラック企業で勤め「何かが間違っている」と感じてしまい、退職。フリーターをしながら国家資格キャリアコンサルタントを取り、現在はキャリア支援の仕事に就いています。 このブログでは趣味である読書から学んだことを中心に書いていきたいと思っています。 宜しくお願いします(^^)