どうも、だいちーです。
今回は、アメリカの広告代理業界で敏腕を振るい活躍した、ジェームス・W・ヤング氏の著書『アイデアのつくり方』を読んだ感想とまとめを記事にしました。
とても薄い本(あとがき含めても100ページ程)で副題にある通り、たった60分程度で読めてしまう本です。
- 普段から良いアイデアが浮かぶようになりたい
- アイデアのつくり方を学びたいけど本1冊読み切る自信がない
といった人にオススメの書籍です。
- アイデアを生み出す考え方
- アイデアを生み出す原理
- アイデアを生み出す方法
目次
アイデアを生み出す考え方

人間は2種類に分けられる
- 投機的タイプ
- 株主タイプ(著者いわく「カモにされる人」)
①投機的タイプ
新しい組み合わせの可能性につねに夢中になっている人々。
企業家、財政や経営の計画に携わる人々、あらゆる種類の発明や、政治・外向的再構成と名付けている活動に従事する人々。
「もうこの辺で十分だと打ち切ることができないで、どうすればまだこれを変革しうるかと思索するあらゆる分野の人々」がすべてこのタイプに含まれます。
②株主タイプ(著者いわく「カモにされる人」)
型にはまった、着実にものごとをやる、想像力に乏しい、保守的な人間、先に行った投機的な人々によって操られる側の人々としています。
アイデアを生み出す才能は伸ばせる
「アイデアを作り出す先天的才能は、それほど稀有な才能というものでもない」と著者は言い切っています。
アイデアを生み出す才能を伸ばそうと懸命に努力し、この才能を行使する技術をマスターしてしまえばアイデアを生み出すための創造力は一層高めることができます。
アイデアを生み出す原理

すべてのアイデアの源泉にある原理
アイデアを生み出す才能を伸ばすために学ぶべき大切なことは次の2つです。
- 既存の要素を組み合わせること
- 新しい組み合わせを作り出す才能は事物の関連性をみつけだす才能によって高められる
❶については著者自身が「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」と述べています。
斬新なアイデアというものは”無”から突如発生するようなものではなく、
既に存在しているアイデア同士の新しい掛け算によって生まれるということでしょう。
❷の説明に関してはどこかで見覚えがある文言だなーと思っていたら「ストレングスファインダー」の着想という資質がこの「関連性をみつけだす才能」に近いようです。
アイデアを生み出す方法

アイデアを生み出す5つの段階
アイデアを生み出す技術は意識して修練でき、アイデアを作り出す能力は高めることが出来ます。
この技術は5つの段階を経過して働きます。
- 資料集め
- 資料の咀嚼
- 資料の組み合わせ
- アイデアの発見
- アイデアのチェック
実際の行動として考えると下のようになるかなと僕なりに考えました。
- とにかく多くの情報を集める
- 集めた情報それぞれに分析や意味付けをする
- 情報同士を関連付けて繋がりがないか試す
- ちょっとした発見やひらめきを逃さずカタチにする(アイデアにする)
- カタチにしたアイデアをアウトプットして磨きをかける
本書の後半にある、竹内均氏の解説で❶❷❺は意識的活動で、❸❹は無意識的活動であることが多いと述べています。
【❸情報同士を関連付けて繋がりがないか試す】のは意識的であるようにも思えますが、あらゆる情報同士の組み合わせを試行して、もうこれ以上の組み合わせは出来ないという域に達したら、後は天からのインスピレーションを待つ状態、
つまり、無意識的活動に任せるしかないということを記しています。
各段階のアイデアを生み出す具体的な方法
❶資料集め
❶資料集めの効果的な手法は以下2つです。
カード索引法
- 7.5cm×13cmぐらいの罫線入りの白いカードを用意する
- 集めた知識を項目ごと、1つのカードに対して1つの事項を記入する
- 思考したいテーマのセクション別にカードを整理分類し、あらゆる項目を網羅したファイルに仕上げる
スクラップブック
- 気になった新聞の切り抜き、書籍の文章、図、写真、自分の体験記などの資料をファイルする
- ファイルした資料を様々な角度から何度も索引分類しては、自分の疑問なども書き留めておく
❷資料の咀嚼
❷資料の咀嚼方法は以下の通り
先ほどのカード索引法で作成した個々の資料カードを1つ1つ横に並べたり、上下に組み合わせたりといったようにパズルのピースを組み合わせるように動かしてみる。
そうした試行の中で浮かんだ、どんなに突飛とも思えるようなアイデアの種を見過ごさず言葉に書き表す。
❸資料の組み合わせ
❸資料の組み合わせ段階では、直接的な努力はせず、問題を心の外に放り出してしまって構わないと著者は述べています。
ここでは問題は自身の無意識の働きに任せてしまい、自分の想像力や感情が刺激されるものに時間を割くことが重要です。
音楽を聴いたり、映画を観たり、読書をしたりなどといった芸術的な活動がオススメです。
❹アイデアの発見
アイデアは私たちが期待しない場面で突如降ってくるものです。
お風呂に入っている時、トイレで用を足している時、布団に潜りウトウトと眠りに堕ちる時、
こういった心の緊張が解けていて、リラックスしている時に思いがけないアイデアが降ってきたというエピソードは偉大な発明や斬新なアイデアの誕生エピソードとして良く耳にします。
ここで大切なのは、「つねにそのことを考えていること」です。
常に頭の片隅で思考を続けているからこそ、思いもよらないタイミングでアイデアが訪れるということです。
❺アイデアのチェック
私たちは生まれたばかりのアイデアを世界に連れ出す必要があると著者は述べています。
これが最後の段階である❺アイデアのチェックです。
ほとんどすべてのアイデアは、せっかくこの世に生まれても陽の目を見ずに失われてしまいます。
これは非常にもったないことなので、「自分のアイデアを胸にしまい込んでしまう」ということだけは何が何でも避けなければなりません。
具体的に言えば、理解ある人、むやみに批判をしてこない人に自分のアイデアについてアドバイスを求めると良いでしょう。
新たな視点を取り入れ、磨きをかけたアイデアは自分で成長する性質を持ちます。
そして、そのアイデアに触れた人々にどんどん刺激を与え、その人々はアイデアの成長にさらに手を貸してくれるようになります。
こうやって自分だけの力では陽の目を見ずに消えていたはずのアイデアが他の人の力によって成長し、明るみに出ると本書には書かれています。
以上がアイデアが生み出される全過程となります。
まとめ
アイデアを生み出す考え方
- 人間は2種類に分けられる
❶投機的タイプ
❷株主タイプ(カモにされる人) - アイデアを生み出す才能は伸ばせる
アイデアを生み出す原理
- すべてのアイデアの源泉にある原理
❶既存の要素を組み合わせること
❷新しい組み合わせを作り出す才能は事物の関連性をみつけだす才能によって高められる
アイデアを生み出す方法
- とにかく多くの情報を集める
- 集めた情報それぞれに分析や意味付けをする
- 情報同士を関連付けて繋がりがないか試す
- ちょっとした発見やひらめきを逃さずカタチにする(アイデアにする)
- カタチにしたアイデアをアウトプットして磨きをかける
僕はこの本を読むまではアイデアは一部の天才やズバ抜けた想像力の持ち主にしか生み出すことが出来ないモノだと思い込んでいました。
しかし、この本に書かれた資料の集め方や組み合わせ方を実践すれば、誰にでも素晴らしいアイデアを生み出すことが出来ると思えるようになりました。
あなたも、ぜひ60分で読めるこの本を手にして「アイデアのつくり方」を実践してみて下さい!